第14章 互いに欲しかったもの…(宗さに)※R18裏
「僕は関係があると思ってます…
貴方の嫌がる事はしませんよ…」
『少し考えさせて下さい』
「僕の身体が今も睡眠を欲してるので、考えるのは側に居てても問題ないでしょう?
とりあえず終わらせてまた戻って来ますね…」
『ふぁい!?それってあたしの意見は無視ですか??』
「えぇ…そうですね、僕の事を心配してくれるなら…貴方は拒否しないです…」
そう言い残して宗三は香澄のマンションをあとにすると、そこには一台の車が止まっていて…1人の青年が宗三に声をかける。
「どこに行くかは勝手だが…俺の監督出来る範囲にして欲しいもんだ…探すの苦労するんだから」
「誰も頼んでませんけどね…
いつまで僕について来るつもりですか…長谷部」
「俺の連絡を無視するわ
スマートフォンの電源切るし…
どれだけ探したと思ってる…??
今日のスケジュールだ
溜め込んだからいつもより多いぞ…」
「これくらいなら大丈夫ですよ、予想の範囲内です」
あの夢を見る事がなかった…
いつぶりの事だろう…。
貴方の優しさを逆手に取っても
一緒に居たい…
そう思ったのだから…
***
宗三が香澄のマンションへ押し掛けてきて1ヶ月…
香澄の生活サイクルは変わらない
ただ一つだけ変わった事がある。
毎晩寝る前にキスだけされる…
なんでそんな事になったか?
"夢見が良くなるのでキスだけさせて下さい"
そんな宗三の一言だった。
キスのあとは決まって愛してますと言われる…。
それ以外の事は宣言通り…手を出して来なかった。
宗三の噂は耳にした事がある…。
"気に入った女はすぐ抱かれる…"
あたしは抱かれてない…
はじめは一緒に居れるだけで良かったのにな
モヤモヤとする不安と切なさが胸を締め付ける…。
気に入られたいと宗三を取り囲む女性達に…少し困り顔の宗三。
通りすぎる間際にわざと聞こえるよう…言葉を発してしまう。
『この人、あなた達が思ってるより性格悪いですよ?
手綱持たせても振り回されるだけです…
実際愛してるって言う癖に手を出して来ないなんて…』
「いきなり何を言ってるんですか!?」
『本当の事じゃないですか…あたしの事をからかって楽しんでるだけですよね??』