第14章 互いに欲しかったもの…(宗さに)※R18裏
「返事は今じゃなくて大丈夫ですよ、でも一度デートはしてもらいたいですけどね」
『いつですか?』
「僕は今からでも構いませんけど…」
『えっ、無理ですよ…』
(仕事の格好で横に並びたくない、只でさえ…目立つのに)
「貴方ならそう言うと思いましたよ、明日とかはどうですか??」
『分かりました。
待ち合わせの時間と場所はどうすれば??』
「九時に迎えに行きますよ、どこに行くかは秘密にしたいので…」
『わたしの住んでる場所は…』
「言わなくても大丈夫ですよ、知っていますから…」
『………えっ??』
「気になった事は知らないと嫌な質でして…引いてます??」
『…少しは引きますよ』
「すみませんね、今後は知りたい事は貴方の口から教えてもらいたいですね」
『そうして貰えるとこちらも助かります…』
まさかのデートの誘いにびっくりしてる…。
どこに連れて行ってくれるのだろう??
服装は何を着て行けばいいの?
仕事着のスーツがどれ程楽かを思い知らされる…。
香澄はワンピースを手に取り、鏡の前で合わせてみる…子供っぽいかな?
スカートこれぐらいしかないから、メイクで大人っぽく見せればなんとかなるかな…。
待ち合わせ時間に備えて、準備を整えて早めに寝る事とする。
***
[デート当日]
香澄のマンションへ迎えに来ている。
宗三の格好はいつもとガラリと違っていた。
帽子、眼鏡、カットソー、カーディガン、ズボンと細身の身体を引き立てるアイテムばかりだった。
眼鏡のレンズに薄いブラウン系の色が入っていてジーッと見つめないと瞳の色が気にならないように誤魔化している。
ピンク色の綺麗な髪の毛も黒い中折れハットで覆われていて…いつものスーツ姿と違う雰囲気でドキッとしてしまう。
「待ちましたか?」
『今来たところですよ…』
電車に乗り、宗三が案内する目的地へと向かうと…。
テーマパークの入口が見えてくる。