第13章 この感情に名前を付けるなら…(宗さに)※R18裏
乱にドレスの試着も手伝ってもらい…宗三を探しに行こうと決意を固めると…。
「薬研が小夜くんに聞いてくれたんだけど…宗三さんは小夜くんと違う部屋に居るみたいだよ?
客間の奥の離れ部屋だってさ、これカギね」
「ちなみに長谷部には主命でドレスコード参加出来なくなるかもよって言ってあるから
これ渡して来たらいいじゃん」
『ありがとう、乱ちゃん、加州』
乱が宗三の燕尾服を箱に詰めて、キャリーケースへと仕舞い、ドレス姿になった審神者はそのキャリーを片手にその場を離れて行く。
(こんな事になるかと思って、宗三の採寸してて良かった…)
(あるじさんも宗三さんも…素直じゃないからね)
***
手入れをしてから2日間も宗三と会ってない。
出陣も内番も食事ですら顔を見せる事もなく…。
会いたい…ドレスコードに連れて
行きたくなかった理由も伝えるから…。
〈客間の奥の離れ部屋〉
敷地内にある設置された離れ部屋に初めて足を運ぶ。
鍵が掛かっているが…合鍵は乱ちゃんから貰えて良かった。
カチャリと音を立てて静かにドアを開ける。
中に入り鍵をかける。
『宗三…??』
一つ一つ部屋のドアを開けて確認しながら宗三を探す。ある部屋を開けるとベッドの膨らみと…はぁ…はぁと息を粗げている声…ベッドへ近づく審神者。
「ここには…誰も来ないで欲しいと伝えた筈ですが…」
『宗三、どうしたの…?』
「はぁ…選りに選って貴方なんですか…?
はやくっ、僕から離れて下さい…」
『なんで?? こんなに苦しそうなのに放置しておけないよ』
「…貴方の為に言ってるんですよ?」
『イヤだ』
「はぁ…泣いてもしりませんからね?
僕は忠告しましたよ…」
『えっ?え!? …ふっ…ん、んっ、ん゙ッ…』
突然ベッドへ引き込まれると口の中に舌を絡ませられる深い口付けに頭に酸素が上手く回らない。
宗三の胸にトントンと叩き、合図をするのも止むことはなくて…。
口を大きく拡げると宗三の唾液が審神者の口の中に注がれて行く、ゴクンと飲み込むのを確認すると満足そうな顔をする宗三。