第11章 ○○しないと出れない部屋(宗さに)※R18裏
「あるじさん、出来たよー♪
こんな感じでどうかな?」
『わーっ、これ凄いね』
「へへっ、ありがとう
このまま宗三さんに見せて来るの?」
『~~うぇ!? えっーと……? なんで……乱ちゃん…知ってるの?』
「フフッ、ボクが知らないと思った?? 他の人は気づいてないと思うけど、あるじさん見てたら分かっちゃうよー」
『……この事は誰にも内緒ね、恥ずかしいから…』
頬を赤らめて自分の口元に人指しを当てながら伝えると
「へぇーそんな反応するんだね、宗三さんが見せたくない訳だ…」
『ふえっ?? 宗三が??
いつもと変わらないよね?』
「あるじさん鈍いよね……」
妙な気配を感じて、思わず身震いしてしまう。
『……ごめん、乱ちゃん
ちょっと変な気配がするから行ってくるね』
「一人で大丈夫??」
『大丈夫だよ! すぐ戻るからね』
そう言うと審神者は一人で部屋を出て行く。
気配を辿り…人気のない林へと踏み入れると…一つの建物が目の前に…近くに行くと妙な気配をひしひしと感じる…。
扉の前に一人立ち止まりノックをしてみると…音が返ってくる訳ではなく。
意を決してノブに手をかけて引いてみると…
カチャリという音と共に扉が開く。
恐る恐る中に入ってみると扉が閉まり…廊下の右半分には2つの扉があり、各々開けて確認するとお風呂と御手洗い、左半分にはもう1つの扉が開けてみると…ベッドだけがある部屋だった。
人の気配も妙な気配も感じない…只の思い過ごしかと思い…来た扉へと引き返し開けようとするが…うんともすんとも開く気配がない…。
(どうしよう…これ、出られないよね…)
***
乱のところへ行くと言った審神者が戻って来てない事に気がついた宗三は、審神者が行く先を順番に辿って行く。
「こちらに主は来なかったですか?」
「宗三さん、まだあるじさん戻ってない??
変な気配がするって言って、出ていちゃってすぐ戻るって言ってたのにおかしいな…」
「ありがとうございます、もう少し探してみますね」
乱の発言に引っかかり、宗三と審神者の間にしか出来ない身体も心も繋がり、互いのある程度の位置を察知出来る方法で…
恋仲の関係である審神者の気配を探り徐々に辿って行く。