第28章 ふたつの恋のシグナル(宗さにメイン)後編・その2※R18裏
涙よ…止まって……と願いながら…。
あたしの望んでいた声が聞こえてきた。
「こんなところで何泣いてるんですか?」
聞き間違える筈がない、大好きな人の声を慌てて振り返ると…
『……!?せんせい、もう卒業したら会えないのになんで…なんで今日まで会ってくれなかったの??
あたし……もう先生に会えないのヤダよ』
せきを切ったように溢れ出す言葉と涙が止まらない香澄に、宗三は香澄を引き寄せると、ギュッと抱きしめて言葉を洩らした。
「……はぁ、誰のせいでこんな事になったと思ってるんですか
会うと抱きたくて愛おしいと思ってしまうのに…
今日だからこそ会いに来たんですよ
貴方と僕は生徒と先生じゃなくなるこの日を……
香澄、僕と結婚して下さい」
『………!?あたしでいいの…?』
「貴方しか居ないんですよ…もう教師という立場が無くなっても…貴方と居たいと…逃げたくなっても…もう逃がしませんよ…?」
『……逃げないし、離れないし…離さないよ…宗三はそれでいいの??』
「…貴方が僕を見ていたように…僕も貴方を見ていたんですよ…
クリスマスの夜はあれでも我慢していたんですよ…
一線を越えまいと…でもその我慢も台無しです……今夜は覚悟して下さいね」
『……今夜でもいいんだけど、あたしは今したいな…ってダメ??』
上目遣いでモゴモゴと言いにくいそうに香澄は伝えると、
その反応を待ってましたとばかりに笑みを浮かべる宗三は
「はぁ……貴方はとんでもなくスケベですね…」
『そういう宗三だって…勃ってるところ当たってる…///』
互いの身体を密着してる香澄は宗三の下半身の膨らみに気付いて思わず口にしてしまう。
「……わざと当ててるんですよ?」
『やっぱり!!あたしに言わせといて…それ酷くない…?』
「貴方をからかうのは楽しんですよ…
泣き顔は可愛いですし…次いでにクリスマスでは出来なかった制服と学校でなんて…背徳感が上がりますよね?」
『………んッ、誰か探しに来たりしない?』
「そんな事考えてるなんて余裕ですね…?」