第27章 ○○しないと出れない部屋(後家さに)※R18裏
「……その勾玉は…!!」
「不死の力を宿るかもしれないこの勾玉を使いたかった…?
でもボクと五虎退くんの力を試しに吹き込んでも何の反応しなかったから…キミの望みは叶わないよ…」
後家の言葉に落胆して…麗香はその場で崩れ落ちるとポロポロと大粒の涙を流しながら呟いた…。
「……そんな………あたしは、ただ…香澄姉さんが羨ましかった…
お父さんの思い出もいっぱい…あたしより刀剣男士に好かれてるのも…分かってたから…
ただ…あたしだけを見てくれて心配してくれる人が欲しかったの…姫鶴だけだったから…
でも…もう大切な人が冷たくなって…失うのが嫌だったの…姫鶴にそうなって欲しくなかった…
"お父さん"と重ねて…無理に縛りつけてごめんね…姫鶴」
「俺はそれでよかった…初めて出会った時に泣きつかれた時はびっくりしたけど…不安そうで…それが逆に…かあいいかったから…側に居たんだ」
姫鶴が本心を口にするとは思ってなくて…その言葉に驚きながらも…麗香は姫鶴にギュッと抱きついた…。
「……香澄姉さんが決めた事なら…あたしは受け入れるから…どんな処分でもして…?」
『私は…麗香と一緒に居れたらいいんだけど…長義さん…居ますか…??
姿を見せて下さい』
そう言うと香澄の身に付けていた数珠が光を放つと何処からともなく姿をみせた長義。
「よく分かったな…」
『いつも居て欲しいなって思う時に出て来てくれるので…なんとなく分かっちゃいましたよ、麗香の処分なんですが…』
「"時の政府"としたら…このまま何も処分しない訳にはいかないが…
麗香の"特殊能力の石化"は調べたいところだからな…
この装飾品を麗香と姫鶴に身に付けてもらおう…
政府の指示なく…麗香の能力が発動した場合…装飾品の中に仕込まれた毒薬が…"自分の身体じゃなく相手の身体に毒薬が投与されていき…死を与える"…どっちかが裏切ると思っていたら信用出来なければ身に付けられないだろう…」
長義はそう言って装飾品である二つのピンキーリングを見せると…。
麗香と姫鶴は長義からリングを受け取りそれぞれの小指に身に付ける。