第27章 ○○しないと出れない部屋(後家さに)※R18裏
一日目と二日目は何事もなく過ぎた最終日にあんな事が待ち受けているとは誰も思わなかっただろう…。
無事に祷り終えて帰ろうとした時に先ほどまで明るかった空に黒い雲が広がると…晴れ間が一瞬にして大粒の雨に変わった。
『…えっ、なんで!?さっきまであんなに晴れてたのに…』小走りしながら本丸の方角を目指そうとする香澄。
後家はその行動を制して香澄の手を掴むと「主、こっち!!神社の近くに小さな家みたいなところがあったから本丸より近い!」そう言うと足早に本丸とは逆の方角を進めた。
後家に案内された家が見えてきた…扉に手を掛けてノブを回すと施錠しておらず…おそるおそる中に入る…。
突然の雨で駆け込んだ家…
雨宿りするための二人の行動が…
まさかあんな事になるなんて…
その閉めきった扉に浮かび上がった文字…。
"どちらかが媚薬を飲んで愛し合いながら名前を呼ばないと出れない部屋"
…と、中に入った二人には知るはずもない…。
一番最初の扉を開けるとバスルームになっていた。
「ボクは大丈夫だから、主は先にシャワー浴びていいよ」
『でもごっちんさんも結構濡れてるのに…』
「もし風邪を引いたとしても主が治してくれたらいいよ、キミはボクと違って人間なんだから」
『分かった…じゃあ言葉に甘えるから
でもちゃんと拭いて待っててね』
そう言ってバスタオルを渡すと「しょーち」と返し後家は出ていき扉を閉めた。
バスタオルで濡れた髪を拭きながら次の隣の部屋に入るとベッドルームになっていた。
その奥に衣装ルームとクローゼット型の乾燥機が設置されていた。
特に変わった事はないな…と後家がベッドルームに戻ると先ほどは気がつかなかったが壁がミラーになっていて、バスルームに居るはずの香澄が写し出されていて、後家は慌てて目を反らしたが…
………!?見てしまった…裸姿…///
バスルームの香澄も壁一面にミラーがあるのは珍しいと思っては居たがマジックミラーになってる事など知るはずもない。
動揺した後家はベッドルームにある小さな冷蔵庫を開けると手を伸ばし勢いよくゴクゴクと水を飲んだ…。
その行動が知らない内に自分の首を締める事になるなんて…。