第27章 ○○しないと出れない部屋(後家さに)※R18裏
その数時間後…
治療の部屋に五虎退と後家が来た。
「……あるじさま、やっぱり寝れないです……」
「…ごめん、主…ボクには早かったみたいだ」
『こうなるかなって思ってたから…薬研くん一人で診ててくれるかな??』
「止血だけなら出来るからな、大丈夫だぜ」
『朝方の6時には戻ってくるから』そう言うと治療の部屋を後にして後家の部屋に向かう。
布団が二枚敷いてあるが、もう一枚の布団を襖から引っ張り出す香澄。
「えっ??キミもここで寝るの…!?」
『……ダメかな??実戦した方がごっちんさんも分かりやすいと思ったんだけど…』
「……あるじさま…僕…もうねむたいです」
『あっ…ごめんね、五虎ちゃんは真ん中で私はこっちで寝るね』
(……五虎退くんを挟むだけまだマシかな)
「いつもの言葉……ください……」
『……私がずっと一緒に居るから…大丈夫だよ、五虎ちゃんの事が大好き…』そう言うと五虎退の頭を撫でたあとに布団の上から優しくポンッと一定のリズムで音を奏でるとすぐに五虎退の寝息がする。
寝ている五虎退を起こさないように小声でやり取りを心掛ける後家と香澄。
「……すごい、五虎退くんもう寝ちゃった」
『五虎ちゃんは寝かしつけるのはコツがあって…頭を撫でたりとか一定のリズムで眠りを促すの』
「……なるほど」
『それと…妹も一人で寝れない時にこうしてあげるとよく寝てくれたんだ…懐かしい…』
「……戻りたい??」
『……今は…もう少しこのままで…』
「急にごめんね…一言多かった……」
『…ごっちんさんも疲れてるでしょ?寝てね…』
「主…おやすみ……」
深夜三時を過ぎたころ…
五虎退は目を覚まし…フラフラッと布団から抜け出し…眠気眼で後家の部屋を出て厠に向かう…。
川の字の真ん中に居るはずの五虎退が居なくなったのをキッカケに…香澄の身体は端の自分の布団から、真ん中の五虎退の布団に潜り込んでる事も知らずに…。
厠からすぐ帰ってきた五虎退は真ん中の布団から膨らみがあったので…自分の布団を探し香澄が寝ていた布団に潜り込んだ。