第27章 ○○しないと出れない部屋(後家さに)※R18裏
「弟が懐いたな…俺は薬研藤四郎だ…よろしく」
「薬研くんか、よろしく…
ボクは後家兼光…ごっちんって呼んでいいよ、主もね」
「じゃあごっちんさん、賑やかになりそうだな」
『私も後家さんじゃなくごっちんさんって呼ぶね』
「……あるじさま、僕…ごっちんさんが来てくれたお祝いしたいです」
『そうだね、じゃあ今から皆で準備しようか』
そう言うと治療の部屋から4人で厨に向かい、食事の準備に取りかかる。
と…言っても香澄が殆ど準備をしてしまっているので。
たっぷり時間をかけて煮込んだ玉ねぎのスープ、あらかじめ南瓜を熱してから潰して作った南瓜のサラダ、そしてタマゴをたっぷり使用して作る特製ふわとろのオムライスは香澄がフライパンを巧みに操り4人分をあっという間に作りあげた。
五虎退のオムライスには虎の絵、後家のオムライスには祝の一文字、薬研のオムライスにはケチャップはかかっていないが中にチーズ入り、香澄のオムライスにはデミグラスソースが。
食卓を囲むには十分すぎる食事に満足していた。
歓迎会の主役に準備は手伝ってもらったがさすがに片付けまでさせるのは気が引けたので一足先に後家を自室に案内して後片付けをする3人の姿が…。
ふと思い出した香澄は五虎退に声をかける。
『あっ五虎ちゃん、ごめんね…
急になんだけど治療の部屋で待機しなくちゃいけなくて寝るの遅くなっちゃうんだ…』
「え…っと、僕がんばって起きてます…それでもダメですか……??」
『どうしようかな…終わる時間が分からなくて…
あっ、ごっちんさんに頼んでみようかな』
「それなら事情を話した方が良さそうだから俺も一緒に行くぜ…大将」
『ありがとう薬研くん、助かるよ』
後家の部屋の前で扉をノックすると「どうぞ」って中から声が聞こえたのを確認して扉を開ける。
『ごっちんさん~今お時間空いてるかな?』
「どうした??みんな揃ってさ」
『ごっちんさんに頼みたい事があって、今日私は治療の部屋の遅番を薬研くんとする事になっていて…五虎ちゃんと一緒に寝てもらえないかなと思って…』
「ボクは別に構わないけど…五虎退くん一人で寝れないの??」