第27章 ○○しないと出れない部屋(後家さに)※R18裏
ただ戦場で時間遡行軍を倒し稀に落とした刀を刀剣男士に顕現する力を備えていて、顕現する前にはその刀の一部のシルエットや文字や色彩のイメージが見える事が…麗香はそれを頼りに顕現するのかしないのかを決めていた。
同じ刀剣男士が居ても刀の姿に戻して新たな刀を生み出す資材に変えるか、根兵糖というアイテムに変えるか…消すという事にはかわりないのだから少し良心は揺れるのだが…麗香は姫鶴さえ側に居てくれればそれでいいとスタイルで…戦場に行かせる事はなかった…。
一方で香澄は一度顕現された刀剣男士は御札を剥がすだけなので出来たが…刀である姿を人の姿に変える事は出来なかった。
まだ育っていない刀剣男士を戦場へと送り出していた。
その戦場で傷ついた刀剣男士を癒す力は和臣以上の才能を持ち合わせていて…香澄が治療部分をひと撫でする一瞬の内に受けた傷痕も残さず消えた…それは和臣の時に受けた古傷であっても同じ事…そこに傷痕など何もなかったように綺麗さっぱり消えた。
麗香と香澄…どちらの能力も欠けては本丸は成り立つ事はない…だからこそ時の政府は二人に和臣の本丸に送ったのだが…。
この麗香と香澄の能力が二つに別れてた意味を知る事になる…。
それから1ヶ月が過ぎた頃…。
麗香はシルエットで違うと思った顕現する事なく山姥切や五虎退を刀の姿で保管するために使用していた部屋に置かれていた。
具体的な方法で顕現する刀剣男士を操作したいと考えていた…書庫を調べているとある書物に手鏡を通して視たい形を具現化する事が出来ると書かれていた。
麗香は和臣の形見である手鏡をシルエットで気になりつつも顕現しなかった刀の前で念を送りながら鏡を当てると不思議な事に"短刀:薬研藤四郎"と浮かび上がってきた。
間違えではないかとその刀を手にして顕現してみると薬研藤四郎が目の前に立って居て…そしてもう一つの能力を確かめるように"ある御札"を薬研藤四郎に貼ると…人の姿で石化していった…御札を剥がすと石化が解けた姿に…麗香はうっすらと含み笑いを浮かべる…。