第25章 ふたつの恋のシグナル(薬さにメイン)後編・その1※R18裏
***
17時ごろに須美佳は1人でキッチンへ向かうとカウンターには人数分の食事がお盆の上に置かれていて一つずつ居間のテーブルに運び始めるとそこへ薬研が合流し須美佳の手伝いをし始める。
ふとした事が気になり食事を運びながら薬研は須美佳に声を掛けた。
「秦先輩…ビーフシチューはご飯で食べないんだな??」
「……私…なんでもご飯にかけると思われてます…??」
少し頬を膨らませて反論する須美佳を見て軽く笑いを溢しながら薬研は答えた。
「…悪い、からかい過ぎた…
単純な疑問だったんだけどな」
「ビーフシチューにはパンが合うんですよ
でも少しパンを焼いて付けて食べると美味しくて…」
「……ほら、そうやって知らない事が出てくるから聞いたんだぜ?」
二人分のフランスパンをトースターへ入れると軽く焼き始めると…
遅れて来た宗三と香澄はテーブルに付くなり声をあげた。
「今日は豪華ですね…」
『わぁー美味しそうだね』
[献立:ビーフシチュー・花びら型のローストビーフが飾られてるサラダ・コーンスープ・フランスパン]を食べ始める。
薬研は一番最初に食べ終わるとお盆ごとキッチンに下げると。
「さっきみたいに準備で待たせるのも時間が勿体ないから、先に行っててもいいか??」
「でも…それは大丈夫ですか…??」
「秦さんが絵を描かないのであれば大丈夫ですよ…」
「そういう事だから先に行ってるから後で来てくれ」
そういうと薬研は1人でアトリエの方へ向かうのを見送った。
須美佳もすぐ後を追いかけようとしたが…香澄と宗三も食べ終わるタイミングが重なったので3人でアトリエへ向かう事になり分岐点で別れると…。
須美佳は少し足早にアトリエを目指していた。