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木洩れ日の休息・短編集【刀剣乱舞/R18】

第25章 ふたつの恋のシグナル(薬さにメイン)後編・その1※R18裏


「秦先輩…いきなり見るの無理そうなら昼間は脱ぐの辞めてみてもいいんじゃないか??」

「…それじゃあ描いても…デッサンや水彩画と一緒になってしまいます…」

「その前だけ見せるって感じでさ…胸の辺りとか腹の辺りとかだけにして…他は見せないようにじゃないけど全部脱ぐつもりはないから…」

「……試してみてもいいですか??」

「あぁ、分かった…無理なら言ってくれ」

そう言うと着衣に手をかけ上のボタンから一つずつ外して行く薬研の姿に少し見惚れながら…まだ慣れない須美佳が視線を逸らしてあたふたしてるのを見て薬研はまだ肌蹴させずに居た。

「……あの、薬研くん…髪型を弄ってもらってもいいですか??」

「…??どうしてだ??」

「いつもと違う雰囲気になれば…描けるかもしれないと思ったんですけど…」

「そうか…ならやってみるか」

そう言うと洗面所に向かう薬研を見送り須美佳は息を整える…。


ここで描かないと私の想いも伝えられない…
前までの私だったら見ないと言った左文字先生に見て貰おうとするだろう…
でも前の私のままだったら気付いてもらえない…
左文字先生の理想の油絵じゃなくていい…
私が今求めてるのは…得意な物に逃げずに描けるようになる事で…
目の前の薬研くんは想い人じゃなくてモデル…別の人…そう思い込みながら…描けるかな…。

洗面所から帰ってきた薬研の髪型はオールバックになっていて須美佳がリクエストした通りいつもと違う雰囲気が漂っていた。

「これでどうだ??描けそうか??」

「はい…なんとかなりそうです…」

そう言うとイーゼルスタンドに掛けたキャンバスに木炭を手に取り滑らせて行く。

薬研は座ったまま須美佳にモデルとしての視線を送るがスイッチが入ったらしく気にする素振りもなくてホッとした。

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