第24章 ふたつの恋のシグナル・中編(宗さに・薬さに)R18
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12月22日
11時ごろに居間に向かうとテーブルには[ブリの照り焼き・筑前煮・豆腐のお味噌汁・ご飯]がもう準備されていた。
昨日も食事が用意されてるのが申し訳ないような気もして…「学生が気にする事じゃないのでちゃんと食べて下さい」と宗三に言われたので黙々と食べ終わったあとにシンクへ向かい、食べ終わったお皿を洗おうとする須美佳だがそれも止められてしまった。
12時30分ごろ…4人でアトリエへ向かってる時に疑問を投げかける。
「食事の用意をされてるのは左文字先生がされてるのですか…??」
まだ2日目でこれからも滞在中は続いていくのだから気になってしまう。
「秦さんの気遣いは嬉しいですけど、僕じゃないですよ
彼は何て説明すれば良いんでしょう…
使用人でもない家政夫になるんですかね…」
「…その家政夫さんにご挨拶はしなくて大丈夫なんでしょうか??」
「彼は好きにやってるんですよ…僕達はどうも家事の中でも料理全般が得意じゃなので…お小夜はお茶を入れるのは好きでやってるんですけどね」
「…毎回その食事の準備するの大変じゃないでしょうか…?私で良かったらお手伝いも出来ますし…」
「彼は車で5分ほど離れてるところで住み込みしていて材料とか全て切って下ごしらえして来るんですよ…」
「えっ??左文字先生達の分と私達の分で、7人分も作ってるんですか…」
「あと自分の食事を一人分を作るより人数が増えても調理する工程は変わらないって言ってますし…最初は嫌々だったと思いますけど…好き嫌いは聞いてくれないですし、今は献立考えるの楽しそうで…本人が好きでやってると思うので…あまり気にしないで下さいね」
喋りながら来たのであっという間にアトリエに向かう長い廊下に到着し二手に別れた。