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木洩れ日の休息・短編集【刀剣乱舞/R18】

第22章 ちいさな初恋と潮騒と(北谷菜さに)


そういうと手を繋ぎ香澄を引き寄せて波打ち際は歩き始める…
いつもだと歩けないはずの足が動き出す。
このエメラルドグリーンの海が広がる潮騒の音が小さく聞こえるほど…
少しだけこの時間が止まればいいと…。


***

おれは見た目が女の子っぽいらしい…。
でも好きでこんな背が低いピンク色の髪やったわけじゃないんよね…
"千代金丸や治金丸の容姿に憧れるおれ"と"見た目にとらわれずあるがままの姿で居たいおれ"。
なんとなく好きなように髪を伸ばして…好きな服を着てたら…こうなってた訳で…
よく女の子に勘違いされる事があった…
心配されるといやだから黙ってたけど兄弟が羨ましかったね

十八歳になった…そんなときにきみに出会った
そばに誰も居ない浮き輪をつけて波に流されて姿をみて心配になって声をかけたら助けを求めた。
慌ててかりゆしウェアを脱ぎ捨て普段から履いている海水パンツで助けに行った。
息が短く苦しそうにしていた…海水を飲み込んだんだろう
気道を確保して口に息を吹き込んだ…
しばらくすると口から海水を吐き出して目を覚まし…泣きながら抱きついてきて慌てたけどよっぽど怖かったんだろう
頭をなでながら落ちつくのを待った。

よくみるとおれの好きな沖縄の海の色した瞳、きれいな栗色の髪の毛…。
小さなくちびるで自分の名前を香澄と答えてくれた。

千代金丸からの電話で親御さんが心配してることを知って、海の家へ連れて行こうとするとサンダルが海に流されてしまった事に気がつき、足が傷つくのもイヤだったから抱っこをすると驚いた顔をしていた。

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