第20章 恋から愛に変わる時に…・後編(宗さに)※R18裏
〈僕は青江、何のご用かな??〉
〈緊急事態なんです、用がないなら切りますよ?〉
〈君の想い人が僕のBARに居ると知ってもかい??〉
〈それは本当ですか??嘘じゃないですよね?〉
〈しかも結構クセの強いお客と一緒に居るんだな…あと一杯盛られてる気がして…前に写真を見せてくれただろう??
その彼女が目の前に居るんだよ〉
〈盛られたって…なんで阻止しないんですか!?〉
〈初対面で店員から阻止出来ると思ってるのかい?
変な奴と思われちゃうじゃないか…もうすぐ店を出そうなんだ、少し引き止めるけど早めにこっちに来た方がいい〉
〈言われなくても行きますよ〉
その電話の内容を察した長谷部は車のキーを握りしめるとその後ろを宗三は付いて行き急ぎ駐車場の車へと乗り込み走らせる。
「……香澄が一緒に居る相手ですが、分かりそうですか??」
「…多分、壇秀司だ
如月さまの同僚で同じチームで仕事をすることが多かった…私情を挟むと仕事がやりづらくなるから抑えてたんだろうが…最近"誰かさん"と一緒に居るの見ていて即発されたか…あと橘社長と壇は再従兄弟らしいぞ」
「なるほど面倒なタイプに好かれましたね…
あんまり使いたくない手なんですけどやるしかなそうです」
『……ここのお酒美味しいからちょっと酔っちゃったかも…もう出よう壇くん』
「香澄ちゃん、送るから心配しないでね…」
ふらつく足元を支えながらBARを出るとそこには宗三と長谷部の姿が。
『ふっ…あれぇ??宗三…なんでぇ??』
「連絡が来ないから心配になったんですよ…」
香澄を抱き寄せると壇に見せつけるようにそのまま深くキスする…香澄は半分朦朧としてるから成すがままで…嫌がりもしない。
宗三に身体を預けて立っているのがやっとの状態なのだ。