第20章 恋から愛に変わる時に…・後編(宗さに)※R18裏
『みんな言えたね、えらいよ
未奈ちゃんと美久ちゃんは双子なので行動もよく似てるんですよ』
「みく、ねむちゃい…」「みなも…」
「このままこの子達の子供部屋に連れて行きますか?」
『…じゃあそうしますか、拓斗くんはどうする??』
「……ぼくはねむくないけど、香澄おねえちゃんといっしょにいく…」
「長谷部、この子達を預かった経緯を江雪兄さん達に話してて下さい」
「あぁ、分かった」
香澄の服の裾をギュっと握りしめて離さない拓斗に少し困りながら歩幅を合わせて宗三を先頭に子供部屋へ向かうと…。
『もう寝ちゃったね…』
「そうですね、こっちも寝てしまいましたよ」
香澄と宗三の腕の中ではスヤスヤと寝息をたてる未奈と美久を起こさないように柵付きの子供用のベッドへ並んで寝かせてあげる。
『拓斗くんは本当に寝なくて大丈夫??』
「ふぇ……ひっぅ……香澄おねえちゃん、ぼくとのやくそくわすれてる…うぅ……」
その拓斗の小さな瞳からポロポロ流れ落ちる涙に動揺を隠せない香澄。
『えっえっ…??拓斗くん泣かないで…』
「だっで…だって…香澄おねえちゃん、ぼくのおよめさんにきてくれるっていったもん!!
いもうとなんかいらないって…パパもママもぼくのことみてくれなくて…さみしかった…」
「はあ…貴方そんな事言ったんですか…??」
『……ごめんなさい、拓斗くんに元気になってもらいたくて…つい』
「拓斗くん、香澄は僕のお嫁さんになるので諦めて下さい…でも君がいい男に成長したら香澄みたいな素敵な女性に会えますよ…必ず」
「わかった…ぼくさっきのところまでもどる…あそびたいから」
「長谷部、そこに居るんでしょ??
拓斗くんをお小夜達のところまで連れて行って下さい
そのあと仕事部屋に行きますから…」
「分かった、拓斗さま行きますよ」