第16章 ○○しないと出れない部屋(小竜さに)※R18裏
「えっ??
キミの好きな奴は燭台切じゃなくて俺なの??」
『ふっえ!?
なんで光忠さんが出てくるの?』
「いやー…だって避けられてたと思ったから…。
遠征で俺を遠ざけて燭台切と話したそうにしてたし…?」
『それは…景光くんの好きな食べ物とか少しでもお話する話題が欲しくて…』
「でも俺が修行に出て帰って来てからあからさまに避けたよね??」
『だって…だって、景光くんの胸元開いてて…逞しくて格好良いなって思ったら恥ずかしくなって見れなくなっちゃったんだもん…』
「主としてじゃなく、キミが好きなんだと思った…」
『それって……えっえっ、どういう??』
「こういう好きって事だよ…」
『んっ、……っあ…、景光く…ん?? ひゃあ…』
突然の口付けに驚きながら小竜の行為を辞めさせる訳でもなく受け入れていく香澄。
互いの条件をクリアしたと判定したらしくピロリンと音が鳴った。
小竜が壁の一部を蹴りつけると光が漏れて、香澄を姫さま抱っこしたまま立ち上がり出てみると…そこはまた部屋になっていたのだが…今度はベッドだけがぽつんと置かれているだけで…。
小竜は香澄をベッドの上に押し倒すと…
「…キミの初めてをこういう形でするのは…ちょっと不本意だけど…いいかな…?」
『景光くんが、したいなら…私も…して欲しいっ…』
「…本当に燭台切じゃなくていいんだよね?
…嫉妬深い俺でも…」
『うん…えっ?…あの、何に嫉妬してたの…?』
「キミが…俺以外に笑顔を浮かべてると胸が苦しくなって…今さっきだって…キスされたのは俺自身じゃなくて"竜のモノ(彫り物)"に受けたみたいで…キミからもらいたい、ちゃんとした…唇をここに…」
香澄は小竜の頬を両手で包み、紫色の瞳の中に自分のシルエットが見えて愛おしく堪らない感情が一気に溢れ出し…小竜の唇にそっとキスをする。
『景光くんが…好き…私の全てを貰って…』
「俺もキミが好きだ…」