第16章 ○○しないと出れない部屋(小竜さに)※R18裏
修行ゲートの前で小竜の帰還を待ちわびた…。
そして重く閉じていた扉が開いた時に…長い金色の長髪はおろされてたまま、戦闘服が修行前とは違い…重々しさと男らしさが滲み出ている小竜が立っていた。
『おかえりなさい…小竜さん、んっ??んん…!?』
「預かってもらった紐だけど返さなくていいから…要らなかったら捨てといて…主…??」
『…………(……えっえっ!?こんな風に帰ってくるの…反則じゃない…?
胸板…出てる…小竜さんって…本当は色気…凄いんじゃない…??)』
「キミ…聞いてる??」
『ひゃぃ!?…分かりました…
修行から帰ってきてばかりでお疲れですよね…?また後日改めます…』
(修行前はあんな風に泣いていたのに…
素っ気ない気がするのは俺の思い過ごしか…?
やっぱり燭台切に行かせるべきだったかな…)
髪を撫でる仕草をみせた小竜に、慌てて踵を返す香澄。
その香澄の頬は赤らんでいた事に小竜は気付かない…。
それから小竜が無事修行から帰ってきて1週間が経とうとした…。
小竜に言われた預かっていた紐は結局捨てられず…ブレスレットからアンクレットに変えて見えないように気をつかった…。
香澄自身が小竜を直視出来なくて、以前よりもまして話掛けづらくなってしまい…。
何度か燭台切に相談しようと思っても遠征は小竜に断られて…出陣のみしている状態が続いていたが…やっとの思いで遠征に行く事を小竜から了承してもらい…。
厨に居る燭台切へ相談しに行ったのだが、
"僕に出来る事はもうないよ…大丈夫だから自信もってね?主…"
燭台切の言われた意味も…なんとく分かっていた…。
香澄がその場から離れて数時間経った頃…
「燭台切さん、あるじさま見なかったですか…?」
「小夜ちゃん、主はこっちに来てないよ
なにか急用??」
「そうですか…急用ってほどでもないですよ」
「じゃあ僕と夕御飯の支度を手伝ってくれないかい??」
「何をお手伝いしたらいいですか…??」
「じゃあこの小豆を綺麗に水洗いして貰おうかな…」
「小豆って何に使うんですか」
「赤飯でもしようかと思ってるんだ」