第16章 ○○しないと出れない部屋(小竜さに)※R18裏
小竜さんが本丸に居る時にはどこに居るか分からないけれど…いつも私の近くで呼ぶとすぐに姿を現す小竜さんが居てくれて…
こんな事を本人に聞かれるとまずいと思って…遠征をお願いしたあとで光忠さんに聞いてもらっていた。
『あの、光忠さん…ご相談があるのですが』
「僕で良ければなんでも、どうしたんだい??」
『小竜さんの好きな食べ物が知りたいんです』
「小竜くんはね、僕にもあんまり素直じゃなくて素っ気ないからな…」
『そうなんですね…
同じ長船派の光忠さんなら分かるかもって思ったんですが…』
「うーん…、試しに僕と色んな料理作ってみるかい??
小竜くんに食べてもらって感想をもらったら好みも分かる気がするんだけどな」
『それは良い方法かもしれないです…!
一緒に作らせてもらってもお邪魔じゃないですか??』
「もちろん大丈夫だよ、何を作ろう…」
『お魚メイン、お肉メインで作ってみたいなと思いまして…ブリの照り焼きと肉じゃがとか…なんかどうでしょうか??』
「いいねー、早速食材を準備して厨に行こうか?」
中庭の畑でじゃがいも・玉葱・人参を収穫して直接厨に向かい…燭台切と香澄は料理の準備をする。
先ずは野菜の皮剥きから始まり、二人でじゃがいもの皮と芽を取り除き、用意していたじゃがいもの皮剥きが終わると…香澄はじゃがいもを食べやすい大きさに切ってる間の燭台切は人参の皮剥きをする互いの行動に無駄がないように連携しながら黙々と進めていた。
肉じゃがの下準備が一段落したところで煮込み始めて出来上がりも近くなり…気がつくと遠征から帰ってくる時間が迫る…。
「帰ったよー!
……俺のこと、心配してたかな?」
『あっ…小竜さんもうそんな時間だったんですね
お出迎え行けずにすみません…
あのたまには皆さんに私の手料理を食べて貰いたくて作ったんですけど…
小竜さん味見してくれませんか??』
「キミが作ったの??」
『はい…皆さんの分も作ってたら時間がかかっちゃいました…
光忠さんに手伝ってもらってなかったら出来てないかもです』
「じゃあ一口いただくよ…」
香澄が箸で掴んでるじゃがいもをそのままアーンと口元へと運ぶ小竜。