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相澤消太は不健全に恋をする

第8章 幻想叶は蛍日を見つける


【幻想叶side】

あの時私は相澤先生の過去の記憶を改ざんした。
さらに試験の日に出会ったことは、なかった記憶に書き換えた。


案の定入学してから出会った相澤先生は私についての記憶がなかった。


私用での個性の使用は禁じられている。
発覚すれば厳しい罰則がある。


だけど、

だけど、私は


ゴンッ

「いて!」

「Hey!幻想!何考えてんだー?集中だぜー!」
英語の時間、上の空になっていた私の頭をマイク先生が叩いた。

「す、すみません」

なんとか集中しないと…

「それと、幻想、後でちょっと職員室にカモン」

「?」

なんか、したっけ…?



一日の授業が終わり
呼び出された通り職員室に顔を出した。

プレゼントマイク先生に呼び出しされるなんて初めてだ。

「あの、マイク先生…」
「おっ幻想ガール!!よく来たなー!」
そう言うとマイク先生は私の肩に腕をまわした

マイク先生はとにかくテンションが高くて、人との距離感が誰に対しても近い。
少し羨ましいし、だからこそ少し苦手。

「マ、マイク先生、用ってなんですか」
この距離はなかなか恥ずかしい。

そう言うとマイク先生は机から一枚のはがきを出してきた。
「俺のラジオにあてて出された手紙なんだけどよぉ、個人名を出されちゃラジオ内で読み上げられないから直接お前にやるよ」

そう言って私にそのはがきを手渡した。

「え、ちょっとまってください。先生のラジオのはがきが何で私に?」

はがきの内容を確認しようと宛名を見ると、幼稚でサイズ感のバラバラな字が書かれていた。

『げんそうかなうおねいちゃん ありがとう』

そう書かれていた。

「そのガールは本当は雄英に直接そのはがき送りたかったみたいだけど、情報開示してないから俺のラジオに送ったみたいだぜ」

「?」 「え!わかんねえの?!思い当たる節はねえの?!」

なんか、したっけな…
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