第3章 恋慕
手首を掴まれて引きずられるように歩くあたしたちに、道行く人たちが興味の視線を向ける。
幸い、レジャー施設外の駐車場なこともあって、学校関係者や生徒たちの姿は見当たらない。
そのまま連れ込まれたのは駐車場近くのトイレ。
出入口から遠いのと、林に囲まれているせいかあまり人通りが少ない。
「ちょっと蓮………っ」
さすがにここまでくれば蓮の行動の意味くらい、わかる。
だから。
連れ込まれてすぐに、トイレのドアを開けて出ていこうとした。
けど。
それはあっけなく片手で鍵はすぐに閉められ。
腕の中に囲われた形となったあたしの唇は、蓮のそれによって強引に奪われた。
「………っ」
また、このキス。
甘くて。
優しいキス。
強引で、乱暴なくせに。
なんでこんなに優しくキス、すんの。
「俺が勝手に襲ってるだけだから」
「え」
「女のおまえが抵抗なんてできるわけねんだよ。なんなら手、捕まえててやろーか」
笑いながらそう、言って。
蓮は後ろ手にあたしの両手を右手で拘束した。
「蓮っ」
「ほら、これでなんも出来ない」
「………っ」
口でシャツのボタンを外しながら。
左手は、胸の形を服の上から変えていく。
「蓮、手、離して……っ、これやだ」
「理由作ってやってんじゃん」
「り、ゆう?」
「言い訳必要なんだろ?おまえはちっとも悪くねぇよ、俺が強引に襲ってるだけ」
「…………」
「新しい彼氏にもそう言えよ。おまえは被害者だ」
ボタンが外されれば。
下着のホックが外されて。
胸の圧迫が、なくなる。
「………っ」
蓮はさっき噛み付いた鎖骨下へと、今度は舌を這わせ、丁寧に舐めとっていく。
わざとらしくぴちゃぴちゃと音を立てて、わざと羞恥心、煽ってるんだ。
「れん……っ」
「暴れんな。手首、跡着けたくない」
振りほどこうともがけばもがくほど、蓮の力は強くなっていって。
あたしが抵抗を辞めると、力は緩んだ。