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ひと匙だけじゃ物足りない

第2章 お風呂


「邪魔だからバスタオル外すヨ」

そう言って体に張り付くように巻かれたバスタオルを取っていかれ、体が思いのほかスースーして変な感じ。やっぱり透けていようがなんだろうが布があるだけでだいぶ違う。

「必死に隠してるけど裸なんてする時にいつも見られてるでショ」
「そういう時はいつも電気消してるもん。…こんなに明るいのはさすがに」
「フーン、まァいいヤ。これからそれどころじゃ無くなるだろうシ…じゃあ先ずは腕かラ」

綿あめみたいな泡がついた手が私の腕をゆっくり撫でる。ゆっくり手が交互に動いて結構擽ったい。そこからお腹に、そして背中に触れた。

「今ビクってしタ??背中も結構感じちゃう方だもんネ」
「ひっ!?それ、やめて…」
「フフ、いい反応するからつイ」

背中を人差し指でつーっと撫でられて、思わず背筋が伸びてしまった。いたずらっ子のように笑っている夏目くんを横目に次はどこ?なんて考えてしまった。
こっちだって色んな所を触られてるから結構きついんだけど。

「さテ、次は…」
「あっ!!や、そこはっ、さっき触って!!」
「ン〜?まだ胸は洗ってないでショ。あくまで洗う目的なんだけド」

石鹸の滑らかさによって彼が揉む度に手には収まらずに溢れ出ていた。それが何だかいつもの倍くらい気持ちよく恥ずかしい声がなかなか抑えきれない。
洗うからと言って下から遠慮なしに揉んでるものだから余計にだ。

「あっ、んぅっ!!♡そ、そんなにやらなぁっ!くてもぉ…♡」
「滑って上手く洗えないんだよネェ〜」
「ひゃぁぁっっ!?♡や、これ、だめっ、あぁっ!!♡」

ぐりぃ、と親指と人差し指で先端を摘まれる。泡のついた指でそんな事されたら、気持ちいいに決まってる。腰も浮いて声も制御がほんとに効かない。
時折先端に当たる爪にも感じてしまってダメダメ言っても全く止める様子がない。なんなら彼はとても楽しんでいるようだ。

「ダメじゃなくていいなんだよネ?喘ぎながら言っても全く説得力が無いヨ」
「らってぇ…ぁっ♡も、がまんするの、やらぁあっ!!♡」
「ここ、腫れるくらいこねくり回されちゃったもんネ?あーぁ、顔がもうトロトロだネ?」

ほら、見て。そう耳元で囁くと私の顔を前の鏡が見える様に合わせた。映った自分は言い表せないほどにいやらしい格好をしてて慌てて視線を逸らしたけど彼がそれを許さなかった。
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