第3章 NRC入学式
『…レオナさん、起きてください』
レオナ「あぁ?…まだ時間あんだろ、寝かせろ」
皆さんこんにちは、ディアナです。今は寮長の部屋の片付けをしながら、文句を垂らしています
『全然時間ありません、あと1時間で鏡の間に行かなきゃいけないんですよ?』
レオナ「ピーピーうるせぇな、わーったよ」
くぁぁとあくびをしながら起き上がったレオナさん
『式典服に着替えたら言ってください、メイクしますから』
レオナ「いい、自分でやる。お前もさっさと準備しろ」
元はといえば…と内心飽きれつつ、そんなこと言ったら砂にされるので
『分かりました、一旦失礼させてもらいます』
僕が部屋を出ようとすると入れ替わりで人が入ってきた、と言っても堂々と入ってこれるのは僕を除いて一人だ
『おはよう、ラギー君。レオナさん起きたから後よろしくね』
ラギー「はよッス!いつもありがとッス」
『気にしないで、好きでやってるから』
また後でと声をかけ、自室に戻る
式典服は面倒臭い、着方とかメイクとか色々
『……ま、いっか』
式典服をささっと着て、整える。ヴィルさんに見つかると小一時間は何か言われるのだ
『……………』
勿論メイクも綿密に、フード被るのになと思いつつも手を動かす
『よし…できた』
目元のシャドウにチーク、色の薄いリップ全てが完璧だ
『後は……入寮の手続きとかか』
入学式で行われる寮振り分けはその日から所属する寮を決めるものであり、すぐに手続きを終わらせ入寮させるのだ
でないと、寮の部屋確認やマジカルペンの配布などが遅れてしまう
『徹夜の成果だなぁ……』
山積みの書類を見る、レオナさんに頼まれ何百部と徹夜で作ったのだ
しかし、今は目前に控えた入学式が先だ。気合いを入れ直し、レオナさんの部屋へと急いだ