第4章 可愛くて面倒な新入生
『はい?』
扉のところに行き、そっと開ける
『わ……』
入学式にいた、銀髪の大柄な子だった
?「あの…これを渡しに」
手には手続きの資料が握られている
レオナ「ジャック・ハウルだな…見た目に反して真面目だな」
ジャック「……」
『レオナさん、何でも茶化すの良くない』
新入生の手から資料を抜き取り、レオナさんに渡す
ジャック「あの……一つ聞いてもいいっすか?」
『僕で良かったら聞くけど…』
ジャック「いや…あの…女っすよね?なんで…」
『僕?…護衛として特別に、ね』
唇に人差し指を当てて、ニコリと笑う
ジャック「……?」
『ふふ、分からなくて良いんだよ』
レオナ「くぁ…おい、俺は寝る。ディアナは一年なんとかしろ」
そう言うとレオナさんは寝てしまった
ラギー「あららぁ…子守り任されちゃったッスね」
『………』
ラギー「はぁい、そんな怖い顔しないの。じゃ、一年君と買い物行ってきてくださいッス」
ラギー君に買い物リストを渡された。確かに僕一人だけじゃ大変な量だ
『はぁ…分かったよ。ジャック君、悪いけど手伝ってくれる?』
ジャック「うす!任せてください!」
嬉しそうに尻尾を振るジャック君、可愛い
『ありがと…じゃ、ラギー君行ってくるね』
ラギー「は~い、気を付けて行くんスよ~」
その言葉を背中に受けながら部屋を出て、寮から学園に出る
『えっと、今から行くのは購買部だけど…ちょっと不思議なの』
ジャック「不思議…?」
『ん、サムさんって人が店主さんなんだけど…何でも揃ってるんだ』
ジャック「それは…不思議っすね」
『そ、だから困ったらサムさんのとこに行けばってなるの』
ジャック「あの!…俺、先輩に気使わせてるか?」
『え…?』
この子は、そういうのに敏感なのだろうか
ジャック「いや、なんつーか…ラギー先輩とかと話してるときと雰囲気っつーか、感じが違くて」