第3章 NRC入学式
『髪さらさら…レオナさんって綺麗ですよね』
髪を編みながら呟く
レオナ「あ?…何だ急に」
『素直にそう思ってるだけです。何て言うか…どんな人も惹き付ける魅力というか』
レオナ「へぇ…その中にはお前も入ってるのか?」
顔を引き寄せられ、そう問われる
『……そうですね、僕はレオナさん大好きですよ』
髪を編みあげ、ニコリと笑ってそう答える
レオナ「ほぉ…なら俺の番になる気はねーか?」
『やだなぁ、僕男ですよ?そんなの…』
レオナ「おっと、コイツは驚いた。獣人の嗅覚を舐めてるとはな」
ニヤリという笑顔が真上から落ちてくる
『………嘘ですよね?』
レオナ「どんな動物でも、雄と雌の匂いは違う。獣人は嗅覚が良いからなぁ、すぐ分かんだよ」
『ぇ……じゃあ…』
レオナ「はっ、んな怯えた顔すんじゃねぇ。口外させてねぇよ、俺は優しいからな」
今まで、サバナ寮の人達に助けられてた所があるってこと…?
『ラギー君とかレオナさんがよく一緒に居てくれてるのも…ですか?』
レオナ「さぁ、どうだろうなぁ?」
尚もニヤニヤしているレオナさんだが、言葉通り優しい
ラギー「レオナさん、入るッスよ~」
ラギー君が洗濯から帰ってきた
ラギー「何してんスか…ってあれ?そのイヤリング」
『レオナさんがくれたんだ。いらないからって』
ラギー「へぇ…てことはレオナさんの番になるんスか?」
『何でそういう話になるの?』
ラギー「レオナさんがタダで物あげるなんて考えられないんで」
あー…なるほど、そういうことか
『レオナさんの番って…身分が釣り合わないでしょ。ただの市民と王族とか』
レオナ「いいんだよ、俺は。誰も何も思わねーよ」
ラギー「シシッ、玉の輿ッスよ?」
確かにレオナさんは大好きだし、憧れだけど…
『レオナさんは、やっぱり僕の王様っていうか…主人みたいな感じの方が強いかも』
うん、護りたいっていう気持ちが強い
『だから護らせてほしいし、お兄ちゃんみたいに甘えたいかも』
レオナ「はっ、厄介なガキが出来たな」
その時、ノックがなった