• テキストサイズ

テっちゃんといっしょ!

第1章 腹括れ


「テっちゃん!」
折角の休憩時間に自室に飛び込んできたはそのままの勢いでベッドでくつろいでいたテツヤに抱きついた。
パイロットではないものの、それなりに鍛えているテツヤは倒れる事無く華奢な少女を受け止める。この体で巨大なPTなどのロボットを整備しているのだから大したものだ、と感心した、のもつかの間。
「あのね、胸って揉まれると大きくなるんだって!」
「何っ!?」
「だから、胸って」
「いや、つい言ってしまっただけだから繰り返さなくていい」
破廉恥な発言を制して内容について考え、そして赤面する。は色々と唐突なことが多いが、それにしても突拍子もなさすぎる。
「……それは誰が?」
「えーとアラドとかクスハとかエクセ姉さんとか」
やはりそうか、と頭を抱える。
パイロットと整備士の仲が良いのはいいことだ。何の問題もない。
しかしながら親切心なのか悪戯なのかわからないアドバイスをに吹き込むのは止めてほしい。
特にエクセレンなどはテツヤが我慢していることなど重々承知の筈である。それで吹っかけるのだから心臓やら下半身が以下略。
心の中でさえ誤魔化しているとは更に説明を重ねた。
「テっちゃんがなびいてくれないのは色気が足りてないからじゃないかと思って聞いてみたら教えてくれたの。 好きな男の人じゃないとダメだからテっちゃんに頼もうと思って」
他の男性、例えばアラドやリョウトのところに行かなかったのは幸いだ。下手をすると彼らのパートナーを巻き込んでの騒ぎになるところだった。
だがしかしだからと言ってテツヤにできるわけもなく。テツヤの手は行き場に迷って宙に浮く。
「それにしたって……」
呟きながら視線は下りて、ツナギを着ていてもわかる女性特有の膨らみへ行き着いた。
こうして見ればわかるが、決しての胸が小さいわけではない。周辺の女性パイロットが驚異的なだけで、むしろテツヤの好みとしては両手に収まる今くらいで十分に魅力的で、
「な、何で壁に頭を打ち付けたの?」
「己の不埒さに渇を入れただけだ」
ふーん、とわかったようなわかっていないような表情のに内心ため息をつく。
「ねえテっちゃん、胸揉んで?」
/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp