第3章 コメット【コイワズライ】*百合
「はぁーあ…」
僕は柄にもなく、悩みを抱えていた…
ロビーのソファに腰掛けて、
明後日の方向見ながら悩んでいたら…
「アッレー?コメットじゃん。
どうしたのん、暗い顔して
らしくないZE?」
僕がため息ついたところを、
たまたまSQに見られた。
なんでよりによってコイツなんだ!?
「アーッ、コメットってば今『なんでコイツが来たんだ!?』とか思ったデショ!」
「えっ!?あーー…うん。ちょっと思っちゃった…ごめんやい」
マジかぁ…僕の嘘ってこんなにもわかりやすいの!?確かに、嘘つくのは苦手だけどこんなにも顔に出ちゃうなんて知らなかった…
「SQちゃんの目は誤魔化せませんぞ〜!
んで…さっきまで暗い顔してたケドどしたん?」
「いやぁ…ちょっと悩み事?なんだけどさ」
…正直、そんな簡単に誰かに打ち明けられるような悩みでは無かった。
だって、僕自身恥ずかしいから!
「フムフム……SQちゃんでも聞けるかなぁ、その悩み?」
うーん…SQ、SQかぁ。
確かにこの船のメンツの中では1番、『この手』の話はしやすいかもしれない。
今んとこ嘘ついてる様子もないし(というか、彼女は演技が凄く上手で僕でも見抜けないくらいなんだけど)、打ち明けてもいいかもしれない。
「うーん…あのね、恥ずかしいから秘密にしてて欲しいんだけど…さ?
に好きってこと
伝えたいんだけど…
どう伝えたらいいんだろ」
SQは一瞬硬直して、目をまん丸にしてた。
「コメットさんや…そ、それって…ラヴ!?ライクじゃなくて、フレンズじゃなくて、ラヴ!?」
「そ、そうだよ…てか、恥ずかしいからラブラブ連呼するな!」
「フワーォ!SQちゃん、自分が恋するのも好きだケド、他の子の恋バナも大好きなんだZE!それにしてもコメットはかぁ…こりゃも隅に置けませんナ♪」
「しーっ!声が大きいって、に聞こえたらどうするんだよ!…なんてかさ、こういう話ってSQ以外にあんまりできる人いないっていうか」
「シピはー?SQちゃん、てっきりコメットとシピがデキてるのかと内心思ってましタ…」
「アイツは友達!…シピとはそういう話したことあるけど…猫前提で話してくるから僕の方が置いてきぼりになっちゃったよ」