第1章 ^
1時間目が終わり
私は机に伏せていた顔を上げた
「ねむーい」
そういって伸びをすると
パコッと頭を誰かに叩かれた
誰か、と言ってもすぐ分かる
いつものことだから
「翼――――――っ!!」
「よぉ、おはよう」
ニカッと笑って私を見るのは
幼馴染の島田翼
嫌味でアホで最低な奴
いつもこんな風に私にちょっかいを出してくるのだ
「いつも言ってるけど頭叩かないでよねっ」
「お前みたいなアホなやつには頭でも叩いて渇をいれてやらねーとな」
キーッ嫌味なやつっ
本当なんでこんなのが幼馴染なのよー
「ことり!これ見て」
「なに?樹里亜~」
樹里亜がなにやら本を抱えて
こっちにやってきた
そしてその雑誌を私に見せる
「わーアワトレ!CDオリコン一位になったんだ~」
アワトレがオリコン一位になるのは
いまや珍しいことでもなんでもない
だけどやっぱりパパがいるグループだし、一位になるのは嬉しいこと