第6章 ^^^
楽屋に戻って
麦茶を一口飲んだ
あー美味しい・・・・・・
レコーディングも終わったし、なんだかホッとした
「ねぇ、メロディー」
「何?」
「今日はどうだった?私の歌」
メロディーに聞くと
メロディーは「普通」と答えた
普通かぁ・・・・・・
でも、前は「全然ダメ」だったから
少しはマシになったのかな?
「ことりちゃん、メロディーちゃん!」
「梓さん!」
梓さんが部屋に入ってきて
私とメロディーに手帳を一つづつ渡した
「レコーディングお疲れ様、これでやっとデビューが出来るわね」
梓さんは嬉しそうに笑って
「これから頑張ってね」と言ってくれた
ついに・・・・・・ついにデビューだ
夢にまで見た・・・・・・この時。
凄く嬉しいよ
――――――――――――
やっとデビューだ、やっと出来る・・・・・・
パパと同じ、アーティストって仕事が出来るんだ
ドンッ
「いたっ」
嬉しさにうかれてて
曲がり角で誰かとぶつかってしまった
「あっごめんなさい」
慌てて謝ると
ぶつかった子は「大丈夫だよ」と言って笑った
あ・・・・・・この子、瀬南くんだ
よくテレビで見るけど・・・・・・
「君、新人の子?」
「あっはい・・・・・・篠原ことりって言います」
瀬南くんと話せちゃった・・・・・・
嬉しい~
「ことりちゃんか、よろしくね」
「あ、はい・・・・・・」
瀬南くんは「じゃあ急ぐから」と走って行ってしまった
そうだよね、売れっ子だもん
こんな所で新人の私なんかと喋ってる暇はないんだ・・・・・・