第4章 オーディション
歌詞の書かれた紙を見ると
その歌詞は友情系の歌詞だった
「出逢った頃まだ強がって素直じゃなかった」
弱い自分を見せられない
けど今は違うかな
ほら君の前で涙が
止まらない
笑ってたいのに
どんなに遠く離れていても
(sing for you)
同じ気持ちで羽ばたけるのさ
(I’ll be there)
そうだよ そう信じて
歌い続けるよ
どれだけ月日が流れても
(sing for you)
君の声でまた一つになれる
(Be the one)
強い絆があるから
さあ、次のステージへ
いい曲
私は心からそう思った
こんな曲をあのメロディーと歌わなきゃいけないなんて
なんかいやだ!
これはもっと仲良しな二人が歌う曲でしょ
早く練習しないと
――――――――――――
1時間くらい練習したら
ご飯だってママに呼ばれた
もっと練習したかったけど
ご飯食べなきゃ
「ことり、どう?芸能人の生活は」
ママが聞いてきた
芸能人の生活・・・・・・かぁ
「まだはじまったばかりだから分からないよ」
「そう」
「ユニット名は決まったの?」
「うん、MTK」
「MTK・・・・・・?変わった名前」
元太にそう言われたので
私は由来を説明した
「メロディーとことり、で略してMTKだよ」
「メロディー?相手の子か」
パパに聞かれたので「うん」と答えた
超、嫌味な奴だけどねー
「さっきまで歌の練習してたでしょ?デビュー曲?」
「うん!」
私が言うと
パパが「ガンバレよ」と言ってくれた
「うん、パパ・・・・・・後で練習付き合ってもらっていい?」
「いいぞ」
よしっ
これでメロディーを見返せる!
パパに特訓してもらえば上手くなるに決まってる