• テキストサイズ

彼と私の恋姿(のんびり更新)

第7章 接近




暖簾をくぐって、中に入ると
やっぱり中はモダンな感じがする。
でも、大将の声は全然モダンじゃないんだな。


「いらっしゃぁ~……お、ちゃーん、ひさしぶりだな、元気しとったか」
「うん、ひさしぶり大将」


沢山の人の話し声がするなかで
カウンターに身を乗せて小声で話した。

大将も私を見て察してくれたのか
耳を傾けてくれた。

国民的アイドルがここに来ているなんて
一般人にばれたら大変。
まあ、大将にとってはお金が入っていいだろうけど。

「櫻井さん、来てる?」
「おう、一番奥の、和の席」
「和の席?」
「二宮だよ。知ってるだろ?
あそこの爪楊枝、和の給料。ははは」
「うん……サンキュ」


大将が二宮さんと仲がよかったことにと
耳元ではははと笑われた苦痛に、苦笑いして
奥の席へと向かった。

もう、櫻井さん着いているんだな。


ちょっと、向井とふざけ過ぎたかも。
アイドルを待たせるなんて、やってしまった。





一歩一歩奥の部屋に近づいていく。
緊張して、周りのうるささにも
煙草の強烈さにも、気づかないくらい。





奥の部屋は、アイドルがよく来るからか
別世界の雰囲気がしていた。


/ 109ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp