第3章 進展
んーーーー
「あの、そんなに悩まなくてもいいから」
「あぁですよね~・・・ははは」
どうだったかって言われてもな~
「じゃあ、特別ね」
「ん?」
もう一度櫻井さんを見上げれば
そっと右目が閉じていった。
「どう?」
「あ・・・え、っと」
なんか、不覚にも
ドキッとしちゃった・・・?
「あ・・・う・・・その、ですね」
私がそう言った途端に
ヒュオオオーーーー
雨風がすごい勢いになってしまった。
こんな屋根下ギリギリだったら
もちろん雨でびしょびしょ。
くっ・・・ついてないな。
「す、ステキだと、思われますが」
「・・・」
「え、あの、櫻井さん?」
まさかの反応なし
「あ!ごめん。聞こえなくて・・・風ね」
「あ、あはははは」
もうやめような。