第12章 確認
私はソファを降りて、
絨毯に座る翔さんの隣に移動した。
「……ありがとうございます、翔さん」
「こちらこそ。これからも、よろしくね」
「はい!」
そう言って微笑むと、
私は翔さんの陰に入った。
色っぽい顔をした翔さんとの距離が
一気に縮まる。
私はそっと目を閉じて、翔さんに寄り添った。
アイドルの彼も、もちろん素敵だけど
私しか知らない、彼の姿がある。
もちろん、
彼しか知らない、私の姿がある。
小さい悩みから大きな悩みまで、
私たちに降りかかるものは容赦ないかもしれない。
それでも私は、翔さんと共有したい。
支えてくれる人は、翔さんがいいし、
私が翔さんを支えたい。
私は翔さんの、全てでありたい。