第12章 確認
櫻井さんの温もりを感じて、
一つ小さな欠伸がでた。
上からクスッと音がする。
「今日、泊まってく?」
「えぇ!」
思わず変な声が出た。
友達どうしのお泊まり会はともかく、
恋人どうしとなった今、
「お泊まりなんて、ありですか?」
ガバッと櫻井さんへの腕を放すと
櫻井さんはククク……と
笑いを必死で耐えていた。
「、なに照れてんの……」
あ!
わたし、勝手に意識しすぎて……
そう思うと、恥ずかしさが
どんどん込み上げてくる。
「か、かえります!!」
鞄を掴んで立ち上がると、
腕を引かれて倒れる、わたし。