第9章 かわいいひと|高尾和成
高尾は制服に着替え、舞の居る体育館へ向かった。
体育館では緑間の放ったボールの音が響いていた。
ドアを開けると舞は緑間を見ていた。
その姿を見て、高尾は胸が締め付けられた。
高尾「お、お待たせ…」
『あ!高尾くん//!』
高尾「帰ろっか!」
『うん//』
高尾「なぁ、真ちゃんってさ、凄くね?」
『真ちゃん?あー、緑間くん?』
高尾「そ!」
『変わってるな〜って思う、ふふっ!』
高尾「なぁ…」
『ん?』
高尾「舞ちゃんってさ、モテるじゃん?」
『そんなことないよ?』
高尾「いや、モテてたし〜」
(モテてる事に気付いてないタイプか?もしかして…)
高尾「舞ちゃん、好きな人とか居ないの?」
『…居るよ//』
高尾「やっぱ、真ちゃんみたいに頭良くてスポーツ出来ちゃう系?」
『緑間くん程じゃないかも知れないけど…』
高尾「へぇ〜。ソイツ、いいなっ!」
『……。』
高尾「俺も舞ちゃんみたいな子に好かれたいな〜って思っちゃうな。」
『高尾くんは、居ないの?好きな人…』
高尾「居るよ。」
『っ////!』
バスケをやってる時に見せるような
真っ直ぐな目に舞は胸を高鳴らせた─────。
『高尾くんみたいな人に好かれた人は幸せ…だね//』
高尾「…そんな顔、しないでよ…。勘違いする…」
『勘違い…じゃないって言ったら///?』
高尾「えっ//?」
『私…高…っん!』
舞の口は高尾の手により抑えられた。
高尾「俺から言わせて。俺、舞ちゃんが好きだ。
俺と、付き合って下さい。」
『…っ///はいっ////』
高尾「本当に現実だよな?」
頬を抓り
高尾「痛てて〜」
『もう、ダメだよ//!ちゃんと、現実だよ///?』
高尾「やった、やったぁーっ!おっしゃーっ!」
『ふふっ///』
高尾「俺さ、舞ちゃんのその笑顔が好きなんだ。」
『私の笑顔//?』
高尾「うん。」
『わ、私も高尾くんの笑ってる姿が好きなの///!』
高尾「へ//?」
『でも、最近…元気無かったから、心配だったんだよ//?』
高尾「いや。あれは…」
『あれって?』