第6章 Teddybear
「たわけ!確認事項に答えろや!」
「っ……あ、はい。合ってます…」
レイはこそこそと夏油に耳打ちする。
「ちょっとこの子…あまりに口悪すぎじゃない?」
「あぁ…悟より悪いな…しかもちょいちょい出してくるこの関西弁はなんだ?私もレイも言葉遣いは丁寧なのに…」
「おいこらっ!コソコソ話は失礼やぞ!
おいらの両親ならば少しは親らしくしろやボケェ!」
めちゃくちゃ愛らしい姿でそんな言葉を吐かれ、2人はみるみる顔を歪める。
声まで可愛らしいのに…
「んんん…クマ…君はちょっと躾から始めないとならないようだね。私たちの子供ならばそれらしくきちんとした教育が必要だ。」
苦笑い気味で夏油が言った。
「これから頑張ろうね、クマ!」
レイはとりあえず明るく言った。
成功の喜びで興奮はしているが、この言葉遣いと態度はどうにかしなければと思う。
でも嬉しいものは嬉しい。
夏油とレイは互いの笑みを突き合わせた。