第6章 Teddybear
「てめぇが五条悟か。なるほどな。確かに妙な呪力を感じる」
「っおい…嘘だろ…こいつマジかー」
五条は喋って動くクマという呪骸人形を見てやはり驚愕している。
というか、どちらかというと口の悪さに驚いているようだ。
「こらクマ、もう少し丁寧な言葉を喋らないとダメだよ。」
レイはクマを抱き抱えてそう諭すも、クマは完全に無視している。
「そっちは家入硝子な。思ってたより可愛いじゃねぇか。ホクロがチャーミングで。」
硝子の目尻にあるホクロのことを言っているようだ。
なんとも偉そうなクマに、硝子は苦笑いした。
「何この子。随分女慣れしてそーじゃん…」
「そ、そんなはずはないんだけどね…」
レイも夏油も冷や汗を流す。
「おいクマ!お前さっきから何様なんだよ!
少しはパパとママを見習ったらどーだ?」
「んだと五条悟!てめぇも大概口悪ぃそうじゃねぇか!」
「お前よりかマシだわ!可愛いのは顔だけだな!こーゆーのを宝の持ち腐れっつーんだ!わかるかな?」
「なんだそれ!てめぇ調子に乗んなよグラサン野郎!」
「お勉強して出直しな!このプーさん野郎!」
かなり低レベルな喧嘩をしている1人と1匹?に、早くも今後の行く末が思いやられる。
するとそこへ夜蛾が現れた。
「素晴らしいな、神無月。まさかこんな短期間で…
俺を超えたな…さすがだよ。」
やはり最初に感じていた通り…
レイは自分よりも呪骸呪術の才能がある。
そう夜蛾は確信した。
しかし…