第42章 confession
そのまま夜空を見上げていたら、ふっと隣に腰掛けてきたのは五条だった。
「お疲れサマンサ〜♪
ねぇ俺くま野郎のせいで危うく火傷しそーになったんだけどぉ〜ちゃんとしつけてくんないかな〜ママ〜」
「はは、今更無理だよ」
そう言って視線を移すと、花火を振り回して夏油を追い回しているクマと硝子がいた。
「挟み撃ちにすっぞ!クマ太郎!」
「おうっ!」
「なっ、待てっ。ならばこちらはこれを使わせてもらう」
夏油はすかさずネズミ花火に火をつけだした。
「くっ、夏油それ反則だろ!」
「うぉあ!追いかけてくる〜〜ひゃは〜」
「まだまだあるからな、覚悟しておけ」
いくつものネズミ花火に足元を追われて逃げまくっているクマと硝子を大笑いしている夏油を見ながら、先程の "本当に子供だな" と呆れ顔で言っていた夏油のセリフはなんだったのかと思えてきてしまうくらいに楽しそうな光景だ。
レイも五条もそれを見ながら笑いを堪えきれないでいた。