第42章 confession
ひょいと差し出されたのは「悪霊退散」と書かれているお守りだった。
2人とも苦い顔をしながら受け取る。
「こんなの意味あんのかな」
「うん……」
「バカヤロウ!安倍晴明ナメんなよ!
ちょー効力あんだぞ!ちゃんと確かめてきた!」
なんとこれを持って数々の心霊スポットを回っていたらしい。
「たとえば深泥池では女の霊が……」
「「・・・」」
「んで貴船神社では呪いの藁人形が……」
「「・・・」」
「比叡山回転展望閣ではなんと人魂と浮遊霊が……」
「「・・・」」
その後、結局ずっとクマの心霊体験話をされ続け、
ホラーが苦手な2人は恐ろしすぎて眠れず気がつくと朝になっていた。