第41章 youth 【準番外編】
「それにしても結構な荷物になっちゃったねぇ」
「でもよかったなクマ野郎!お前の可愛い兄弟がいっぱいできんぞ!」
「あん?!おいらより可愛いのなんていねーだろ!」
そんなことを話しながら、とりあえずいろいろな食べ物を購入して、花火の見られる位置を陣取って座る。
あまりにも……な格好をしている4名だからか、場所取りをしていた人たちは驚いたようにバタバタと開けてくれて、おかげでとても良い位置に座ることができた。
「はい、レイ。フランクフルトどーぞ♪」
「あぁ…ありがとうっ」
左隣にいた五条がニヤッと白い歯を見せながら差し出してきたそれにおずおずと齧り付く。
五条が笑いをこらえながら、「美味しい?」と聞いてきた。
「??…うん…美味しい」
「っは!…ぅぅぅくくくっ…」
五条が口に手を当てて俯き肩を震わせているのでレイは疑問符しか浮かばない。
右隣で見ていた夏油が、「殺す…」と呟いている。
「…レイ。」
突然聞こえた優しい夏油の声。
右を向くと、夏油の顔がとても近くにあり、肩を抱いていた左手が後頭部に滑ってきた。
そして右手はレイの頬を滑る。