第6章 Teddybear
「はっ、何そのクマ?そんな趣味あったの?夜蛾の真似?」
次の日から肌身離さず抱えているテディーベアを見て五条が心底おかしそうに笑った。
そこでレイはきちんと説明をした。
「…ってわけだから、皆も協力頼むね!」
「それで、そのかわいいぬいぐるみの名前は?」
夏油の問いに、レイはにっこり笑って言った。
「クマだよ!」
「…え?」
「夜蛾先生も、パンダくんをパンダと名付けてたし、私もクマでいいかなって。」
その発言にさすがに五条は噴き出した。
「なんだよそれ!ウケる!夜蛾もレイもそのセンスはどーかしてるね!っはーマジやべえ笑いとまんねーわ!」
夏油まで釣られて肩を震わせている。
レイはそんな五条を睨み上げながらギュッとクマを抱き締めた。
「ならセンスある名前でも思いつくわけ?!」
「あぁ、プーさんでよくね?てぃーでぃーえる連れてって本物のプーさんに会わせてあげれば?それかプーさんに名前付けてもらう?はははは!」
バカにしたように腹を抱えて笑っている五条は無視することにした。
それからというもの、五条を見返すためにもレイは死に物狂いで夜蛾の本を読み込み、様々な工夫を凝らしてクマに呪力を流し込んでいた。
たまに夏油にも呪力を流してもらったり、普段彼がどんな風に呪霊を操っているのかなどを聞き勉強した。