第41章 youth 【準番外編】
すると、彼女たちは苛立ったように顔を険しくしだした。
「あのさぁ、なんでわざわざ話しかけたかくらい本当は分かってるんじゃないの?」
突然空気が変わり、レイは息を飲む。
「ほんっとつくづく鈍感だし、デリカシーないわぁって思うけど、ちゃんと直接話すべきだし、謝ってくんないかなぁ?」
「んー…それは俺が説明したじゃん?」
「だからそれもおかしいし、なんで本人じゃないんだよって話!傑!あなたのことだよ?会った瞬間何か言ってくるかなーと思ってたけど未だなんにも言わないし!さっきから何黙ってんの?」
あまりの気迫と、話の内容が分からなすぎてレイは呼吸も忘れて夏油を見上げた。
彼は困ったように短くため息を吐いてから言った。
「そうだね…悪かったよ。もうとっくに私のことなんて忘れ去られてるだろうと思ってたんだけど」
「はぁ?!何言っちゃってんの?!女の子舐めてるわけ?!」
さっきから黙ったままだったもう1人の女の子も苦痛に満ちた表情で唇を噛み締めている。