第41章 youth 【準番外編】
しかし夏油は居心地悪そうに眉を寄せた。
「私も今日無理やりこれを着させられてね…
ありえないよな…。だからせめてお面で顔を隠そうと思ってね。急いで買ったんだ。」
そう言ってまた狐のお面を付けようとするので、レイは急いでそれを止めた。
「ダメだよ、隠さないで?
せっかく普段見られない傑が見られるんだから」
「………君が言うなら…」
夏油は少し照れたように帯のところに面をかけた。
「…しかしその姿でいたら危険極まりないよな。
私から絶対に離れないでくれよ。いいね?」
「ふふ…わかった!」
夏油の手が優しく頬を滑った。
「あぁ…本当にこの感じの君は…なんていうか…
うまく言語化できないな…」
「傑のその姿も…とにかく…ヤバい…」
2人の赤らんだ顔が近づき……
「なぁ!とっととなんか食わせろよ!」
くまの一言で、一気に良いムードはかき消されてしまった。