第41章 youth 【準番外編】

｢しょ、しょしょ硝子っ！！かっかっわいい〜…｣

｢やっ…ば…… レイもっ…｣


そこにいたのは、俗に言う "花魁くずし" な浴衣姿の2人。


つまり、肩から鎖骨にかけてをザッと顕にし、ふわふわのラメレース付きのギラギラ帯を斜め前で締めている。

髪型は、盛り盛りのアップヘアにド派手な髪飾りをいくつもつけ、両端の髪を巻いて鎖骨らへんまで垂らしている。

メイクはというと、つけまつげに赤い口紅、各々の浴衣に合う色合いのグラデーションシャドウにチーク。

肝心の浴衣は、硝子はパープルとイエローがド派手にマッチしたもので、レイは黒生地に赤とピンクのド派手な花がいくつも咲いているもの。


想像さえしていなかった見たこともない妖艶なお互いのその姿に唖然とする。

店員たちも、お似合いです〜！と何度も感嘆し、とりあえずは写メを撮ってもらったはいいが、考えてみたら、夏祭りという催しに相応しい格好なのか甚だ疑問すぎて、レイも硝子も不安が募ってくる。