第40章 scene ■
「ねぇ、私がさっきお風呂でした会話…
あれも実は…その日のことだよ…」
「えっ…」
五条は目を見開いて先程の会話を反芻した。
"…はぁ…なんか…昔、全く同じこと、
感じたことあったな…"
"え?何の話?"
"レイが女神様に見えたことだよ…"
"あぁ…思い出した、私も…昔、
悟のこと、そんなふうに見えたことがあった。"
"ねぇ…それ本当?
僕のこと見てたことなんて、あったの?"
"見てたよ。あのときは…悟が綺麗すぎて…
気がつくと凝視しちゃってた…"
"え…?いつ?"
"ふふっ…教えなーい"
五条はフッと笑った。
「僕も、レイが女神様に見えた時って、その日のことだよ」
「…えっ…」
「僕とレイ、同じ日のこと言ってたみたいだね」
「そう…みたいね…」
2人とも仰向けになり、遠くを見つめるような目をボーッと天井に向けた。