第40章 scene ■
「ま、だからこそ、僕も周りもレイのこと心配にもなるんだよね。とにかくみ〜んながレイのこと好きになっちゃう。」
レイはよく分からずも照れた表情を浮かべた。
「でも、レイのこと1番よく分かってるのも、1番大好きなのも、僕だからね。それは忘れないでよ。」
「………うん。分かってる。ありがとう…」
全員に返信し終えてから、今日撮った写メの数々を五条と共に見つめる。
全部送れというので送りつつ、やっぱり着物っていいなと思い自然と頬が緩んだ。
「あ〜そうそう…それでさレイ。
このメンバーの誰かに、何か不自然な点とか怪しい感じする子とかいなかった?」
その言葉にレイは眉をひそめた。
先日の京都姉妹校交流会での呪霊呪詛師の襲撃によって、こちら側の何者かが情報を流している…つまりスパイ的立ち位置にいるのではという話になっているらしいのだ。
今回の五条の用事というのも、そのことについて歌姫たちと話し合うということだった。
そしてレイにも少し探ってほしいと五条は頼んでいたのだ。
しかし…
「いないよ?ていうかやっぱ考えらんないよ…
みんなこんなにいい子たちなのに…」
そう言ってもう一度写メに視線を落とす。