第40章 scene ■
落ち着いた頃に、2人ともひとまず浴衣を羽織り、
スマホを手に 並んで寝転んだ。
とりあえず、悪いことをしちゃったなと思いながらクマに電話をかけた。
«なんだよ»
「っあ、もしもしクマ?今どこでなにして」
«なんだ、事は終わったんか?»
「そっそんなこと聞かないでいいよ、とにかくごめん!戻ってきていいから!」
«あぁ?なんで上から目線なんだよ。おいら今忙しいんだ。»
「っえ?なんで?どこいるの?」
«心霊スポット»
「はぁっ?!なんでそんなとこ…え、どこ?!」
«京都の心霊スポットと言えばたくさんあるだろ。清滝トンネルとか深泥池とか、ちなみに今はまさに"夜の清水寺"ってやつだ。ここマジやべぇぞ。清水の舞台から飛び降りた奴はやはりうじゃうじゃいたらしい…»
レイは一気にゾクゾク寒気がし、鳥肌が立ってしまった。
スピーカーONにして聞いていた隣にいる五条も顔を顰めている。
「ちょっ!まさか全部まわってるの?!
もうやめなよ!いいから早く戻ってきて!!」
すると横から五条が声を出した。
「おいクマ野郎、変なの ひっつけてくんなよ?」
«ひゃっはっはっはっは»
プツッー
プー…プー…プー…
くまの笑い声と共に電話は切られてしまった。