第40章 scene ■
「そんなにあどけない顔見せられたら、
今すぐのぼせさせちゃうよ?」
「ふふっ…悟……」
意味が伝わっているのかいないのか、純粋無垢な笑顔でレイの手が五条のソレに伸びる。
ギュッと握られ、ビクッと跳ねた。
「っ… レイっ…煽ってんの?」
楽しそうに悪戯っぽく笑って扱いてくるその手を押さえ、五条は唇を奪う。
「んっ…っ…、さ…っ」
グッと片手で頭を押さえられ、息ができないくらいの深すぎるキス。
奥から味わうように口内を蹂躙され、血流が早くなるのがわかり、本気でのぼせそうになりながらレイは一生懸命それに応えた。
プハッと離されると、そこにはギラついた蒼眼が月明かりで揺れていて、ドクンと鼓動が跳ね上がった。
悩ましそうに何かに耐えるような、僅かに歪んだその顔。
あまりにも、男の色気を醸し出しすぎていると思った。