第40章 scene ■
「ねぇ…それ本当?
僕のこと見てたことなんて、あったの?」
そんなことが1度でもあっただなんて思えない五条は半信半疑のような顔でそう言った。
しかしレイは思いのほか真剣な表情で頷いた。
「見てたよ。あのときは…悟が綺麗すぎて…
気がついたら凝視しちゃってた…」
「え…?いつ?」
「ふふっ…教えなーい」
レイの瞳の中にも、まるで少女漫画の目のようなキラキラの星空が見て取れる。
ああ…懐かしい…
あの時もしも…
僕が気持ちを伝えたりしてたら…
未来はなにか変わっていたかな?
いや…もしかしたら…
今までの過去全部がひとつ残らず"今"に必要で、
どれがひとつでも欠けていたら、
今、僕たちはこうしていないだろう…。
全てにきっと、意味のあるものだったに違いない。
五条はニッと笑った。
「教えてよレイ〜!気になるじゃんっ!」
「やっ!ちょちょっとっ!」
後ろから2つの乳房を包んできたのでレイは身をよじる。
しかししっかり五条の脚の間に収まっている体は動かせない。