第40章 scene ■
「ふふっ…ありがとうレイ。くまポンも。
はい、五条先生がご褒美あげるね、あ〜ん。」
相変わらずの意味不明な反応に、レイは訝しげにしながらも差し出されたフォークにパクつく。
豊かな抹茶のクリームの風味が口の中に広がった。
「ん!すごい濃くて美味しいね。」
「でしょお。はいこっちも、あ〜ん。」
「んー!スポンジ柔らか…ってか私夕飯までお腹空かせときたいから、私が悟にあ〜んする側になる!」
こんなことを繰り返して、周りの客や店員の視線が釘付けになっていることには全く気付かないでいた。
「てめぇらのそーゆーとこは嫌いだわ」
クマのつぶやきは2人の笑い声にかき消されていた。